ピーカブーヤ 20歳になりました。
” きょうかしょが ないんだけど… ”
期間限定で 島へ移住していった 息子。
引っ越しを無事に終えたあと、転校初日の連絡。
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小3男子 攻めっぷりが 粋。
いない寂しさも 笑いが吹き飛ばしてくれました。
と同時に、 朝から綴ろうと思っていた
20周年の御礼の言葉も晴れやかな空へ
溶け込んでいきました。
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というわけで あらためまして
ピーカブーヤ きょうで 20歳になりました!
20年。
これまでも、1年、5年、10年、12年と
様々な数字の節目を迎えてきましたが、
これまた 特別な節目。
今日は20年前の ピーカブーヤ はじまり の話をさせていただきます。
2004年 5月。 当時、アメリカに戻れなくなって
真っ暗な世界で生きていたある日、
”こんなところがあるよ” と父が見つけてくれたのが、
地元の地域情報誌に掲載されていたNYギャラリーの記事でした。
中途半端に終わらせてしまったニューヨークでの生活を何かに繋げたい…
どこかすがるような気持ち、ここのオープンに何か関われたら…という想いで、
北浜アリーの扉をたたきました。
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7月に入り、オープンまで2ヶ月をきった頃、
”施設内の小さなスペースに空きがあるからそこでなにかしないか” と提案をいただきました。
仲のいい洋服屋さんに 相談に行きました。
答えは 100% やめといた方がいい でした。
1日 考えましたが 気持ちが薄れなかったので
やってみることにしました。
当時のぼくは
まともな社会人経験 ゼロ、
アパレル経験も ゼロ
そもそも 社会を知らない
もちろん 子育て経験もゼロ。
やれそうだ の根拠もゼロ。
いま 振り返ると
”なにも知らない” ということが
その後のたくさんのことを後押しし
おおきな支えになったように
おもいます。
(その後も色々ありまして、なんとか迎えた)
オープン初日。
最初のお客様は、アメリカから買い付けた子供用のジョーダンを
お孫さんに選んでくださいました。
そして頼まれるラッピング…
その瞬間、”そうか お店はラッピングが頼まれるんだ” と…。
もちろん カウンターには何もなく、急いで向かいのお店に走り
お願いしてリボンを分けてもらいました。
どう切り抜けたか曖昧ですが、
スキル的に多分 リボンを団子結びした気がします…
(紙で包んだ記憶はない…)
これがピーカブーヤ 最初のラッピングです。
20年。
生まれたばかりの頃、
ただ 空を見上げるだけだった赤ん坊が
自分の手でなにかを掴むことを覚え、
その足で歩みを進め
言葉と共に想いを伝え、
好きと嫌を心に迎え、
誰かの手をとり歩み
時に一人に浸り
張り巡らせた想像の速度を
圧倒的な速さで置き去りにしてしまうほど
この世界はとてもつもなく
広いということを知る。
20年という月日は それほど濃密な時の連なりです。
はじめた 当時、
赤ん坊だったピーカブーヤにミルクをくださったり
道を示し 導いてくださったり、またその役を
次の世代へ繋いでくださったり…
ありきたりな表現ですが
たくさんの方のおかげで今があります。
この先を問われた時 僕には これといった
大きな目標がありません。
ビジョンもありません。
ただ、ピーカブーヤという場所が
“子供達と過ごす記憶の宝箱のような存在でいられたら…”
という想いとともに 日々 みなさまをお迎えします。
奇跡なんてそうそう起きないと思いますが、
星の瞬きにも満たない たった数十年の人生の中で
こんな経験を、こんな感情に出会うきっかけを
くださっていることに 感謝しています。
今日の日に
20年分の記憶と共に
この投稿をご覧くださっている みなさま
日々 支えてくれている スタッフ
家族 へ贈る
心の奥底からの御礼まで。